中国発の動画共有アプリTikTokが、米国事業を切り離して米企業連合と新会社を設立する契約を締結しました。最高経営責任者(CEO)の周受資氏が2024年12月18日、従業員向けの通知で明らかにしたこの動きは、1億7000万人を超える米国ユーザーにとって大きな転換点となります。
01.新会社設立の概要
TikTokは米国での長期的な存続を目指し、米国事業を独立した合弁会社として運営する新たな体制に移行します。周CEOは従業員向けの通知で、「新しいTikTokの米合弁会社について投資家と契約を締結した」と発表しました。
株主構成の詳細
新会社の株主構成は以下のように決定されています。
- 米企業連合(オラクル、シルバーレイク、UAE投資会社MGX):50%
- TikTok親会社バイトダンス:19.9%
- バイトダンスの既存投資家関連会社:30%超
この株主構成により、米国事業の運営において米国側が過半数の支配権を持つことになります。米国での事業継続に必要な条件を満たす重要な枠組みとなっています。
02.取引完了までのスケジュール
周CEOは、2026年1月22日の取引完了を目指して進めていることを明らかにしました。ただし、契約締結から実際の取引完了までには、まだ複数のステップを踏む必要があります。
今後の主要ステップ
- 米国政府による最終承認の取得
- 各種規制当局による審査のクリア
- 新会社の運営体制の構築
バイトダンスとTikTokの両社はすでに契約条件に合意しており、取引完了に向けた準備を進めています。
03.米国ユーザーへの影響
この新体制により、1億7000万人を超える米国のTikTokユーザーは、引き続きプラットフォームを利用できることが確実になりつつあります。周CEOは「米国人が活気あるグローバルコミュニティーの一員として、無限の可能性に満ちた世界を探求し続けることが可能になる」とコメントしています。
サービスの継続性
新会社設立後も、TikTokのサービス内容や機能に大きな変更はない見込みです。ユーザー体験の維持と向上が優先される方針となっています。
- 既存のアカウントやコンテンツはそのまま引き継がれる予定
- クリエイターの収益化プログラムも継続される見込み
- グローバルコミュニティとのつながりも維持される
04.背景となる規制問題
この新会社設立の背景には、米国政府によるTikTokへの安全保障上の懸念がありました。中国企業が運営するアプリが米国ユーザーのデータを扱うことへの警戒感から、米国事業の切り離しが求められていた経緯があります。
今回の解決策の意義
米企業連合が過半数の株式を保有する新会社の設立により、米国政府の懸念に対応する形となりました。データの管理や運営の透明性が確保されることで、米国での事業継続が可能になります。
まとめ
TikTokの米国事業切り離しと新会社設立は、1億7000万人を超える米国ユーザーにとって、サービス継続の明るい見通しを示すものとなりました。2026年1月22日の取引完了に向けて、今後の動向が注目されます。
この動きは、グローバルなソーシャルメディアプラットフォームが各国の規制とどのように向き合っていくかという重要な先例となるでしょう。ライブ配信やショート動画文化の発展において、TikTokが果たしてきた役割を考えると、米国での継続的な展開は業界全体にとっても意義深いものとなります。