01. ポコチャとの出会いと軌跡
採用活動からライブ配信の世界へ
よんよんがポコチャと出会ったきっかけは、意外にもビジネスだった。自身で会社を経営し、リクルーティングの仕事をしていた彼は、高騰する採用コストに頭を悩ませていた。
「インスタライブで採用活動をやっている企業が主流になってきて、それでやってみたものの全く人も集まらないし、うまくいかない。ライブ配信って一体何なんだろうっていうところがきっかけで調べて、ライブ配信の最大手としてポコチャがあって、それを覗いたのが一つのきっかけです」
当初はリスナーとしてポコチャを観察していたよんよん。YouTuberヒカルの投げ銭アプリ企画などを見て興味を持ち、「月何十万も投げ銭するって恐ろしい世界だな」と感じながらも、極めたいという気持ちから世界に飛び込んだ。
一発目の馬車から始まった配信人生
初めて入った配信枠で、ライバーから「推しさんを作るんだよ」と教えられたよんよんは、すぐに課金して一番大きいアイテムである馬車を投げた。
「腰抜かしてなかなか面白いなと。その反応がリアクションが面白いなと」
そのリスナーから「おい、よんよん配信してよ」と誘われ、自身もライバーとしての活動を開始。当初は30分話すだけで3時間話した感覚になるほどしんどかったが、リスナー活動をメインにしながら、他のライバーの配信終了後の受け皿的な配信を続けていた。
最短2ヶ月でS6到達、そしてオリ曲への挑戦
リスナーとして活動する中で、気づいたらリスランに乗っていたよんよん。ランキングの存在を知り、トップライバーとは何かを調べるうちに、どんどん上位に上がっていった。そんな中、ある投げ師ライバーの「俺はオリ曲が欲しいんだ」という言葉に心を動かされる。
「確かにな!いつか僕もポコチャを辞めるだろう、もしくはポコチャが終わるだろう。でもオリ曲を取ったら永遠にこの思い出は残るだろう。おじいちゃんおばあちゃんになっても。一回本気でやってみて、オリ曲とってみよう」
そこからS6を目指し、最短で2ヶ月ちょっとでS6到達とキープを実現。仕事をしながら毎日配信を続け、睡眠時間は2時間ほどという過酷な日々だった。
オリ曲イベントでは着地280万ポイント台で3位となり、目標達成はできなかったものの、「もうこれ以上の数字、もう一回作れるかな」という思いから、一つの区切りをつけた。
02. ライブ配信は自己啓発である
演者と支援、両方を経験して見えたもの
ライバーとリスナー、両方の立場を経験したよんよんが語る、ライブ配信の本質とは何か。
「ライブ配信って自己啓発だと思ってるんです。今の自分自身が多くのファンに囲まれて、みんなに応援してもらうって言ったら、やっぱり自分を変えないとファンがつかないんですよ。リスナーもそうです。ただ単に投げていたら人気者かって言ったらそういうわけでもないし、みんなのことを考えてやっぱり自分自身を変えないと」
人格を磨き、人間性を高めていくことで、そばにはたくさんの仲間が集まる。ライバーもリスナーも、この原則は共通しているとよんよんは言う。
座右の銘は「いくつになっても冒険やろう」
ファッション誌Safari[サファリ]のサブタイトルから取った言葉が、よんよんの生き方を表している。
「いくつになっても冒険やろう。このセリフが僕は好きですね。冒険野郎です」
新しい世界に飛び込み、極めていく。そんな姿勢が、ポコチャでの活動にも表れている。
03. トップライバーへの道:よんよん流戦略論
最重要パラメータは「配信時間」
ポコチャのランクを上げるために一番重要なパラメータは何か。よんよんの答えは明確だ。
「配信時間です。一番はリスナーさんに生活の一部にしてもらわないといけないんですよ」
S帯ライバーとトップライバーの違いは、圧倒的に配信時間の長さが違う。売れるということは、どれだけリスナーと共に時間を過ごすのかに尽きる。
ポコチャは上場企業であり、決算書を見るとリスナーの視聴時間を重要なKPIとして置いている。視聴時間とライバーの配信時間は密接に関連しており、これが最も重要なパラメータだとよんよんは分析する。
- よく言われる目標は月200時間
- 質より量が重要
- ラジオでミュートにしたりするのも含めて、配信をつけることが一番重要
- 質にこだわらず、時間を確保できる人は伸びる
ランク帯意識不要論
多くのライバーが苦しむランクメーターについて、よんよんは独自の持論を展開する。
「ランク帯意識不要論っていうものを掲げてます。まずそもそも論ランクは、ポコチャが勝手に作ったルールなんです。他のプラットフォームランクないんです」
ランク帯を意識してしまうと、ライバーもリスナーもそのランクに合わせた応援になってしまう。プラス1を狙う、プラス2を狙うとなると、結局その枠に収まった形になってしまうのだ。
「後からついてくるもんだよっていう形です。マイナスにしたいか、プラスにしたいかはリスナーが決めることであって、ライバーにとってはマイナス取ってもいいんだけど、あんたたちがプラスにしたんでしょ、マイナスにしたんでしょっていうような感覚の方が気楽ですよ」
ライバーの真の価値を知れるのはイベント。オークション形式のように、100コインという人もいれば、100万コイン以上という人もいる。ランクを超えてのそのライバーの価値をつけてくれる場所こそが、自分自身の価値を知る場だとよんよんは語る。
メーターマイナスで病むライバーへのメッセージ
3日4日連続でマイナスを取って病んでしまうライバーは多い。そんな人に対して、よんよんは厳しくも的確な言葉を投げかける。
「自分っていうか人に期待しすぎというか、努力の方向性が違うって言ったらいいのかな。ライブ配信に魔法があると思ってるんですよ。売れてるライバーさんがこう言ったらいいんだよ、こうやったらいいんだよって言って、私もやってみたのにダメだったっていうパターンですね」
それでうまくいく人は、日々の積み重ねの信頼関係ができているからであって、テクニックだけでは通用しない。
「つまりあなたのリスナーさんは、君にはプラスを取る価値がないんだよっていう通知表なので、受け止めましょう。メーターは毎日通知表が来る、テストの結果です」
04. 強いファミリーを作る組織論
S帯とトップライバーの違いは「組織力」
よんよんにとって、トップライバーとはマンスリートップ50以上を指す。S帯ライバーとトップライバーの決定的な違いは何か。
「組織力です。人事力なんですよ。結局かわいいとかトークだけって自分自身の力でなんとかしようというライバーより、強いライバーさんでいったらいろんな枠からの応援が来たり、もしくはそこの枠のリスナーさんがいろいろその枠内での活動、自分ができること、役割を作っていったり、繋がりがあったりというところで、一番は人事力、組織力が大きなポイント」
強いライバーには強い組織、強いファミリーがいる。もしくは枠を越えての派閥も含めて、組織力が鍵を握っている。
新規リスナー定着の黄金ルート
新規リスナーを定着させ、コアファンにするまでの黄金ルートは存在するのか。よんよんは「何パターンかある」と前置きした上で、重要なポイントを語る。
- 初見の挨拶を固定化する
- 初見アプローチのトークの型を持つ
- トップライバーにはキャッチフレーズがある
A帯ライバーで月に1500人、S帯ライバーで3000〜5000人、強いライバーは8000〜1万人のリスナーと接点を持っている。この膨大な数をどう捌くかが重要だ。
「1500人ぐらいのリスナーさんと接点してるところは、初見さんが来たときバラバラなトークです。トップライバーになってくると、だいたいキャッチフレーズがあります。自分の初見アプローチのトークがあります」
それぞれの初見さんに1から0からトークを考えていくのではなく、反射的に決まった定型文をパーンと言って掴みを取る流れがあるから、捌けるし定着までのルートがあるのだ。
雑談はヒアリング、配信は採用面接
よんよんの持論の中でも、特に印象的なのがこの考え方だ。
「雑談はヒアリングなんですよ。僕はライバーはリスナーさんとの会話は採用面接だと思ってるんです。自分の強いチームを作っていくためのリクルーティング活動なので、初見アプローチは面接なんです」
面接するときは、その人の人となりや考え方、どういった人物かを知って採用するか不採用にするのか判断する。そのトークを日常会話でどこまでできるかが勝負だ。
初見アプローチで雑談をしながらヒアリングをして、そのリスナーを知ることによって人事力が発揮できる。リスナーを知らなかったら、リスナー同士をつなげることも紹介することもできない。
「どんなライバーさんもずっと通ってたら飽きちゃうんです。その時にリスナーとリスナーを繋げる。そうすることによって定着するんです」
リスナー同士が仲良くなるリスク
ただし、完璧なファミリーが他のライバーに丸ごと移動してしまうリスクはないのか。この問いに対して、よんよんは明確に答える。
「どういった層のリスナーさんなのかっていうところです。月に何十万何百万も投げるリスナーさんでいうと、結構経営者であったりリアルの世界で成功している人がいるんですけど、かなり義理堅いです」
どこの層でどういったチームを作るのかというところが非常に重要。強いリスナーとのコミュニティは義理堅く、そういったことは見たことがないという。
「簡単には作れないです本当に。結局皆さんリスナーさんに選んでもらっているような感覚ですけども、自分が選んでるんだよっていうことが一番のポイントですよね」
05. リスナー心理とアイテムが飛ぶ枠の秘密
投げたくなる瞬間とは
1リスナーとして、よんよんが投げたくなる瞬間とは何か。
「ライバーと枠の本気さ」
そしてその逆、投げたくなくなる瞬間も明確だ。
「ライバーさんって言っちゃいけないこと、特に言うと愚痴であったりだとか弱音であったり。僕はSNSとか、もしくはステージの上だよって思ってるんで、基本的には愚痴であったりそういったことを言うと投げたくなくなってしまう」
ライバーはしんどい職業だ。特にイベントでは、疲れれば疲れるほど言っちゃいけないセリフを言ってしまう。そこをグッとこらえて笑顔でいたり、リスナーを奮起させたりっていう切り返しができるかできないかが、トップライバーの資質だとよんよんは語る。
アイテムが飛び交う枠の空気感
アイテムが飛び交う枠とそうでない枠、そこにある空気感の正体は何か。
「信頼関係を感じる枠の雰囲気、空気感は必ずあるんですよ。アイテムが飛ぶっていうのは別に空気じゃなくてもいろんなタイミングだったりとかってあると思うんですけども、飛び交う瞬間っていうのは必ず空気が変わってると思うんです」
その空気を作る上手なライバーは存在し、それを意図的に作れる人が本物だとよんよんは考える。
枠はライバーが作るものではなく、ライバーとリスナーが作るもの。その空気の正体は一つではない。
- 巻き込み事故系:流れで乗っちゃって投げてしまう
- 熱意系:熱意に巻き込まれて投げてしまう
- その他様々なパターン
「一種類じゃ語れないなっていう複雑性にあるなと思ってます」
課金イコール愛ではない
「課金イコール愛」という言葉について、よんよんは独自の視点を提示する。
「僕はそもそも論、ライバーを応援するためにみんな投げてないっていう感覚なんです。だから推し活っていうセリフが好きでもないっていう話なんですけど」
では、人はなぜ投げるのか。よんよんの答えは「番組出演料」だ。
「好きな番組に出演できる権利があったら、いくら課金しますか?人によっちゃ、いやいやこの番組好きやけど今ここ課金したくないなとか、いやこの瞬間のこの番組のここの瞬間に出れるんやったら俺100出すよとか」
それがライブ配信で言ったら、コメントなのか、追いハートなのか、追い花火であったり、時にはイベラスでボコンと投げたりする。共に作るドキュメンタリー番組であって、それに対して自分がどう出演するかっていうだけのアイテムだとよんよんは捉えている。
06. イベント肯定論と戦略的活用法
イベントこそが組織作りの最高の場
ランク帯意識不要論とセットで語られるのが、よんよんのイベント肯定論だ。
「トップライバーって何なのかって言ったら組織力ってお伝えしたと思うんですけど、組織を一番作りやすいのが僕はイベントだと思ってるんです」
配信で一番面白い時間はイベント。その一番楽しい時を見せてこそリスナーが集まってくるし、組織ができていく。
- リクルーティングができる
- 既存リスナーと新規リスナーの合同合宿になる
- これからの仲間に最高の瞬間を見せられる
「あらゆる部分で一番いい時をお客様に、これからの仲間に見せるにはイベントを打つしかないんです僕の中では」
毎日ランクをやっていると退屈の怠惰な時間になってしまう。イベントをどれだけ肯定して、必ず月に1本打たなければ衰退するとよんよんは断言する。
試合なしでは強くなれない
「試合しなければ常に練習してるだけみたいな感じ。間2週間以上空けるとだれます。絶対だれます」
小さなイベントでもいい。半日イベントでも構わない。とにかくイベントを打ち続けることが重要だとよんよんは説く。
07. アンチ対策とトラブル対応の極意
賢いライバーはニコニコ通報
アンチや枠内のトラブルに対して、賢いライバーならどう立ち回るか。
「売り言葉に買い言葉をしてしまうと、結局相手も何かライバーのボロとか枠内にいるリスナーさんのボロを取って、何かしらそれを活用してまた暴れ始めるので、賢いライバーさんはニコニコしながら、相手が言っちゃいけないルールブック違反のことをするとパシャッとスクショをとって、しれっと通報する」
深く関わらないのが一番だが、それが難しいのがライバーという職業。アンチコメントやそういった雰囲気になると動揺して、平常心を保てなくなってしまう。
イライラもするし、動揺して言葉に詰まってしまったり、自分らしさが出せなくなってしまう。そういった時も冷静に対処することが重要だ。
- アンチが誰に対して言ってるのか見極める
- ライバーに対してなのか
- 枠内の誰かのリスナーなのか
- 運営に対してなのか
「自分以外のことは知らないでいいんですけど、それを代弁してしまったりだとか、いらんことは答えずに、やっちゃいけないことをしたらよっしゃと思って通報が一番だと思います」
08. 二階堂ランランという存在
推しではなくチーム推し
よんよんといえば、マンスリートップ1にもなった人気ライバー二階堂ランランを応援している印象が強い。しかし先ほどの理論で言うと、ランランも推しではないのか。
「人によっちゃ推しかもしれないですけど、僕の中では推しではないです。チーム推し、ファミリー推しです」
その作品にみんなで作り上げているという感覚。では、二階堂ランランはどういう存在なのか。
「連れですね」
ライバーはオーケストラの指揮者
よんよんは、ライバーという職業を世の中にある職業で例えるなら何かと考えたとき、「オーケストラの指揮者」だと答えた。
「いろんな人がいる中で、ここであなたはこれを演奏して、君はこれを演奏して、はいこの瞬間こういった音を大きくしてっていうように、みんなで曲を奏でるリーダーなんですよ。それぞれプロフェッショナルの楽器の演奏者がいる中で、でも指揮者が変わると曲が変わってしまうぐらいなんです」
ランランはそういったみんなで曲を演奏する中の、まとめ上げる一流の指揮者だとよんよんは評価する。
「それは人間なんで、好きなところもあれば嫌いなところもあるし、ここがええなぁ思う時もコイツほんまここがクソやないうとこもありますよ。そういったところも含めてね、いろいろ人間味があるからみんなが集まったりもするんじゃないですか」
09. ポコチャ界にある光と闇
社会貢献性の高い素晴らしいアプリ
3年間ポコチャを見つめ続けてきたよんよんが語る、ポコチャ界にある光とは。
「すごく社会貢献性の高い素晴らしいアプリだなと思っているので、その必要性っていうところがどんどんと広がっていったらと」
- 高齢者にとっては孤独という部分を解消する
- ママさんで言ったら働くというところの価値提供につながる
- エンタメっていう部分においても熱くなれる
いろんな側面で社会貢献性が高いのが光の部分だ。
人生を大きく動かす諸刃の剣
一方で、闇の部分も存在する。
「いろいろ犯罪のお金が動いてるっていうことも聞いたりもありますし、人によっちゃ自暴自棄になってしまって大変なことになってしまうっていうことも聞いたことあるし、それぐらい人生を大きく動かすものではあることは間違いない」
しかし、よんよんはこう続ける。
「どんなものも一緒じゃないですか。包丁も使い方によってはいい料理もできるけれど、使い方が悪かったら人を殺めてしまうこともあるみたいな。どんなものでもそうですよね」
まとめ:ライブ配信がもっと盛り上がることを願って
最後に、今必死に頑張っているライバーたちに向けて、リスナー代表としてのメッセージを求めた。
「僕はライブ配信が好きなので、この業界というかライブ配信がもっとどんどんと盛り上がって、いろんなスター、リスナーさんライバーさん含めて盛り上がっていったらいいなと思ってます」
ライバーとリスナー、両方の視点を持ち、ポコチャを知り尽くしたよんよん。彼の語る言葉の一つ一つには、3年以上に渡る経験と観察から得た深い洞察が込められている。
ランク帯意識不要論、イベント肯定論、採用面接としての雑談、番組出演料としての課金。一見すると過激に聞こえるかもしれない持論の数々は、しかし本質を突いたものばかりだ。
ライバーは自己啓発であり、組織力が全てであり、配信時間こそが最重要パラメータである。これらの教えは、今日もポコチャで配信を続ける全てのライバーに、そして応援し続ける全てのリスナーに、新たな視点と勇気を与えてくれるはずだ。
「いくつになっても冒険やろう」その言葉通り、これからもよんよんの冒険は続いていく。